似た者同士 Part2

 コロナウィルスが東アジア地域では落ち着き、中国に続き、韓国や日本も緊急事態状態は終了した。韓国文大統領は韓国のコロナ対策を「K防疫」とよび、世界のスタンダードになったと宣言。日本の安倍総理も事態解除の際に「日本モデル」のおかげだとし、自画自賛。(個人的には、PCR検査拡充やITによる情報追跡策をとった韓国の方が、ほとんど国民の我慢に頼った日本より防疫のしくみとしては上だと思うが)一方、震源地中国(こう言うと中国は猛反発するだろうが)はこれまた、中国こそが身を切って拡散を防いだ最大の功労者とあちこちで猛アピール。要は互いに俺たちの方が立派だとマウントの取り合い。(3国より台湾はスピード、政策の点で遥かに上を行っていたはずだが、無視か!)

 日中韓とも儒教の世界。上下の関係こそが重大で、己が相手より上でありそれに合った応対を受けるべきだということか。そうすれば、自分が相手に「上からの」思いやりを施してあげる、という立場。互いにこれではいつまでたっても意地の張り合いである。

 ヨーロッパ世界で生まれた「諸国家体制」は大国も小国も「互いに対等」を前提として、どう付き合うかを考えてきた国際関係である。(現実は大国中心であったとしてもだ)だから、外交というシステムも生まれたのである。一方、東アジアでは中国を「盟主」として認めることからすべてが始まっていた。中華体制=冊封体制はこれはこれでうまくいっていたのである。しかし、ヨーロッパ世界に中華冊封体制が組み込まれたのが18世紀からの動きであった。この300年続く仕組みを昔のような形に戻したいという野望が習近平の「一帯一路」構想なのかもしれない。この「パックス=シナ(中国の平和)」計画に対して、それこそ戦後70年世界の盟主を自任してきたアメリカ(トランプ)は「帝国」のプライドに賭けて対抗しているのだろう。コロナという病は色々なことをさらけ出してくれる。


永遠の安らぎ

サイトのURL avyaya nirvana はサンスクリット語で「永遠の涅槃」  自分が老いていく中で、自分が見たもの、感じたものを通じて安らかな日々を得たいと思っています。

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