8/19~26まで九州旅行した。福岡ー門司・下関ー別府ー阿蘇ー熊本ー長崎と回る。熊本滞在時に日帰りで大牟田(福岡)に行く。大牟田は三井三池炭鉱の拠点であったところ。明治の産業革命遺産となっている宮野坑・宮原坑の他、最大の炭鉱ながら、昭和に開発され、新しいために指定されていない三川坑などを見学。ここは争議や鉱山事故でも有名な場所。観光客はどこもゼロ。説明のボランティアの人も暇そう。おかげで丁寧に説明してもらった。レンガ積みの機械室や竪坑の鉄筋やぐらが明治の時代を感じさせ、静かな風景となっていた。
一方、長崎では軍艦島の名で人気の端島にツアーで行く。雨模様ではあったが、上陸時だけは止む幸運に恵まれる。こちらは三菱高島炭鉱の一部で、島全体ではないが、一部が世界文化遺産に指定されている。ここも明治から開発・拡張した、戦前の三菱を代表する場所だ。上陸して見た風景は確かにツアーで年間20万人も集める一大観光地となっているだけのことはある。行動できる場所はほんの少しながら、インパクトのある風景が広がる。
三井も三菱も戦前のエネルギーをこれらの炭鉱経営を通じて支配した企業である。三井鉱山では外国人労働者(中国人・朝鮮人)の他、囚人を使役していたことでも知られているし、三菱の高島でも明治時代から過酷な労働環境で暴動も発生したこともレポートされている。世界遺産や産業遺産という光が当たっているが、裏にはこうした暗部もあったことも改めて感じた旅だった。
宮原坑
宮原坑やぐら
宮浦坑の中国人慰霊碑
三川坑
三川坑斜坑入口
軍艦島遠景
台風時には波が灯台を超える
幹部社宅(3LDK) 島の最高地に立つ
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