コロナ禍も収まり、夏の花火大会があちこちで行われるだろうが、予算不足で中止の所も多いとのニュースもある。大概の花火大会は企業などの寄付金で運営されているが、物価高などで企業も厳しく寄付が集まらないらしい。屋内や閉鎖会場で行うイベントと違い、入場料を取ることができない花火大会は誰でもタダで見られる、中止になると、あてにしていた人は文句言うだろうが、その人たちがお金を今まで出したことはないだろう。フリーライダーはそれが「タダ」が当然として、別のものを探すだけだ。
自分も含めて多くの人はいろいろなものにタダ乗りして生きている。人の善意や思いやりにさえもタダ乗りしている気がする。自分に良い様にしてくれて当然。してくれなければ、「ケチ、セコイ」と逆切れすることもある。考えてみればひどい話だ。感謝もお返しの行為もなしで要求だけはする。
西洋の階級社会には「noblesse oblige](高貴な者はその相応の義務を持つ)の精神があるし、明治以降の日本人もそれなりに「旦那様」は太っ腹を見せていたのだろうが。それが通用しなくなったのは日本経済が貧しくなったのと並行して人間観も貧しくなったということか。悲しいが。
0コメント