日本時間2/24朝にロシアがクリミアに戦争開始した。8年前に東部ウクライナには親ロシアの人民共和国なるものができており、プーチンはここのロシア系住民がウクライナ政府によって虐げられていて、ジェノサイドから保護するためと正当化している。
このことから戦争は同じ理由付けで起きるのがよくわかる。ズデーテンでドイツ系住民が虐げられている(→ナチスのチェコスロヴァキア攻略)、中国で在留日本人商人が不利益を被っている(→満州事変)等々、いくらでも同じ理由で始まった戦争は出てくる。自国民を戦争に賛成、動員するにはナショナリズム(被害者意識)をくすぐるのが一番である。北京冬季オリンピックでドーピング疑惑で女子選手が非難されたのもロシア国民からすれば欧米(NATO)からの攻撃のように映っていたのかもしれない。国民の鬱積した感情を使ったプーチンはやはり恐ろしくすごい政治家だ。習近平が中華帝国皇帝ならプーチンはロシア帝国ツァーリになりたいのだと思わざる得ない。多民族を抑え、広大な後背地を背景に持久戦なら負けない自信を持つ両大国に対して、小国の集まりの西欧諸国は子供の集まりにしか見えず、ロシアを抑えらるのだろうか。戦争の拡大が本当に心配である。
今回のウクライナ制圧が成功すれば、中国の台湾制圧も現実味を帯びるのではと言われる。尖閣も南沙諸島も同じだ。そうなると日本も他人事のことではなくなる。国連安保理は機能せず(常任理事国が戦争し放題では意味が無い)、外交でなく力で最後は決するという時代が再びやってくるのか。ならば日本も憲法改正や核武装も認めようという議論、勢力が出てこよう。戦後70年たって、本当に世界(日本)の枠組みが根底から崩される事態になるかもしれないという不安だらけである。
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