一年前、コロナ感染が始まると、安倍前首相は「有事」の事態として万全の対応をすると大見えを切った。さらに、これにかこつけて自民党の憲法改正案に緊急事態条項を入れ、最近下村政調会長はコロナ禍がチャンスであるとさえ言った。なるほど、確かに治療薬の無い伝染病が蔓延する事態は「有事」と言っていいのかもしれない。
ならば、その有事に際し、昨年一年間何をしていたのか。PCR検査拡充、国産ワクチン開発、他国ワクチン確保、接種システム構築などすべきことはあったはずなのに、悉く失敗し、今あたふたとワクチン接種を進めている段階。本当の有事(戦争)ならば、ある作戦が失敗することを見通して次善の策も当然用意、準備するだろうに。この一年間、先を予測してというよりその場しのぎ(姑息というやつ)のことしかしてないのでは。有事の緊張感は菅総理の会見見て、とてもじゃないが感じられない。実は「有事」などと思っておらず、「平時」の政治対応でやれると思っているのでは。
そもそも、「有事」の時に平和の祭典と称して大イベントをしていいのかと、ツッコミを入れたくなる。1940年の東京オリンピックも戦争有事で中止したのだから、同じ理屈だと思うのだが。
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