ALS患者殺害事件が起きた。患者本人が安楽死を希望し、ネットで応じた医師が薬殺したという。自殺ほう助か殺人かといった法律的問題もあるだろうが、それよりも気になることがある。本人が死への処置を依頼することと、家族がこれ以上の治療は結構です、延命措置をやめて楽にしてやっていください、と依頼することの違いはどこにあるのだろう。いわゆる消極的安楽死(=尊厳死)は今普通に行われている。事実、実父の時がそうで、主治医から酸素マスク処置をするか否かの説明の時、自分は、父が苦しまないようにしてくれればいいので、マスクによる延命は不要だとした。でも、これは傍から見れば、(どれくらい長いかは不明だが)長生きできる命を短くした殺人行為の決定にはならないのだろうか。しかも、そこには父本人から医師への直接の要請はない(いくら生前、母に早く死にたいと愚痴っていたとしてもだ)。子の自分が父に代わって延命を止めることは、今回の患者本人が直接意思を伝え、自ら死を早めたこととと何がどう違うのだろうか。自分では整理できない。自死を勧めるわけではないが、今回の件は患者の意思はあったことは間違いないだろう。本人の意思表示がないのに、延命治療を止めた自分は殺人罪に問われる医師とどう違うのか。本当にわからない。
安楽死事件
永遠の安らぎ
サイトのURL avyaya nirvana はサンスクリット語で「永遠の涅槃」 自分が老いていく中で、自分が見たもの、感じたものを通じて安らかな日々を得たいと思っています。
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