本日より令和時代になった。昨日の上皇退位から本日までの狂騒ともいうべき様子がテレビで繰り返されていた。一か月前の新元号発表から、マスコミが作り出したとも言えるが、令和バブルというべき商売やイベントが起きていた。国民も多かれ少なかれ「浮かれ」ていたように見える。経済効果は5000億円以上というから、消費税0.5%以上に相当する。保守派から見れば、もっと「厳粛に」受け入れてもらい、権威あるものとして見せたかったのだろうが。とにかく、改元で世の中がちょっとした騒ぎになっているのである。
考えてみると昔は(一世一元制実施以前、つまり明治より前)天変地異や何かあると、あるいは気分一新のため、よく改元していたのであるから、この騒ぎは正しい姿なのかもしれない。改元によって人々が喜び、いい世の中になるのを期待するならば、それこそ保守派の言う日本の「良き伝統」なのだろう。しかし、一世一元制では、このチャンスは1回のみであり、しかもそれは天皇の死と結びつかざるを得ず、慶事とは言えない面がある。
今回の生前退位は崩御ということなく、国民に「新しい気分」を与えるものであるから、良い前例を作ったといえるかもしれない。天皇制と元号を認めるならこの形を継承することも検討する必要があるだろう。
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