思い出すと恥ずかしいこと

 時折、昔のことを思い出し、一人気恥ずかしいことがある。

 その一つが高3の秋にあった日本育英会(現 学生支援機構)予約奨学金の面接でのことだ。3人の面接官と自分を含めた3人の集団面接だったと思うが、尊敬する人物を聞かれた。この質問は現在では入試であれ、入社試験であれ完全にアウトの質問であるが、当時は普通であった。

 この質問に、1人の男子が「池田〇作さん」と答え、女子生徒が「父です」と答えたような覚えがある。2人の返答を聞き、男子に対しては、自分の家の信仰を明かすことないのにと思い、女子に対しては、自分の家族をあげるなんて恥ずかしい奴だと思った。(現在は若者が尊敬する人物に普通に親をあげるらしく違和感はないのかもしれないが、青年期の高校生が親に反抗することはあっても、尊敬などするはずはないと当時は思っていた。)

 最後に自分の番であった。自分は自信をもって(そして、他の2人とは違うぞという誇らしさすら持って)こう答えた。「フランス革命で戦った民衆です」と。さらにその理由を聞かれたので「理想のために参加した姿が立派だと思うからです」と言った気がする。人のことは馬鹿にして自分の答えはすばらしいと思っていた、まさに若気の至りである。今、自分が面接官であれば、「こいつ、何を粋がっているんだ」と感じる答えである。青臭いと言えば本当に青臭すぎる答えで、面接官が内心ではさぞ苦笑していたのだろうと思うと恥ずかしい思いである。

永遠の安らぎ

サイトのURL avyaya nirvana はサンスクリット語で「永遠の涅槃」  自分が老いていく中で、自分が見たもの、感じたものを通じて安らかな日々を得たいと思っています。

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